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日々雑感
幸せは日々の雫のような時の中にある。
毎月の、つれづれなるままに……
2014.01.22 Wednesday

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改名ことりちゃんのこと

 「改名します。ことりちゃんと呼んで」と宣言した。
夫が吹き出した。
 つい3ヶ月ほど前「私マサさんと呼ぶことにしたから、のりこさんと呼んでね」と言ったばかりで それは、インタビュウを受けていたご夫婦が互いを○○さんと呼び合っているのに「いいじゃないの、私たちも!」と半分ふざけながら「まささん(夫の名は正直なのだ)」と呼び夫は「のりこさん」と呼んでくれていたのだ。
ただ、他人のまえではいつものように「おとうさん」「のりこ」のつもりでいた。そのはずなのに夫はわざと「のりこさん」とくに「さ
ん」に力を入れて外からわざと大きな声で呼び、私を困らせるのだ。
  さて、今回改名の事情は、ガンちゃんの成長が私の腸を圧迫して食べ物の通りを悪くしている。
「おいしい」と一口飲み込んだりしたら、さあ大変のど元は、機嫌よく通り食道を降りていった食べ物は腸で渋滞をおこす。
これが、苦しい。
年が明けてから、うどん、おもち、たまご、鶏肉、焼き魚をつめた。
油断して「おいしい」といつもの食いしん坊そのままでは、いけないと知らされた。大好きだったローストビーフなど詰めてしまうと大変なことになる。ガン先輩は、彼は大腸を手術している、3度ほど肉を詰めて入院したと言う。
 
 玄米菜食、なんでも噛めばオーケーだった食欲が変化した。
今まで感じなかったキモちゃん(抗がん剤)の影響か、味覚も変化し、食べることに新しい工夫が、いるようになった。
少しずつ少しずつ、小鳥のように啄ばむことで、食事が通る。
改名ことりちゃんの由来である。
 今、大好物は生牡蠣だ。ぷっくりした部分を口に含むと海の香りがして、とろけていく。
「おいしい!」くいしんぼうは、目を細めて幸せを感じる。
おでん、茶碗蒸し、うどんすき、味噌汁、煮魚、味がもうひとつ感じられず、期待外れの結果にがっかりする。
料理好きの面目も丸つぶれなのだ
今日、おいしかったのは夫の造ってくれた、生ずし。
よく油ののった厚みのあるあ新鮮な、880グラムの鯖を三枚に卸、塩をふる、これを「あべかわじお」という。塩でしめた鯖を三杯酢に漬ける。ただし決して漬けすぎてはいけない。
ここが絶妙の味をつくるこつ、生ずしは夫に限る。この漬け加減が絶妙なのだ。
「ゆっくり!よくかんで!」われとわが身に言い聞かせて口に運ぶ。久しぶりにおいしくいただいた。
 小正月のおぜんざいも大成功だった。
これは保温鍋を使って柔らかく煮た小豆を優しい甘さにしあげておもちをひとつ、http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=121315今度こそは小鳥のようにほんの少しを啄ばんで・・・・・小さなお椀の半分をほとんど1時間かけていただいた。
大成功!今回のおもちは詰まらず腸まで到着だ。

 味覚についてあらためて気がついた。
噛めば噛むほどおいしいもの、のど越しを味わうためにほとんど噛まないもの。口に含んだときの香りや口当たりで、美味しさをあじわうもの、環境も大切、私たちはにぎやかに四六時中音楽が流れているのは、もう充分だ。和風だからと一つ覚えのような琴の音などはまっぴらだ。でもお喋りをたのしみながら、笑いながらゆっくりいただけたら、10倍も20倍もおいしくなるのだ。

口からいただける幸せ、たとえ小鳥のように啄ばんでいてもです。
 

 
 
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