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日々雑感
幸せは日々の雫のような時の中にある。
毎月の、つれづれなるままに……
2011.09.19 Monday

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癌ちゃん発見

 寝耳に水、私の胃袋に癌ちゃんがみつかった。
4月の職場検診でひどい貧血が発見、といっても私にはなんの自覚症状もなく、日ごろと同じように子どもと戯れ事務処理をこなし孫と遊びよく食べ、元気そのもののつもりだった。
検診結果を神戸先生にお見せしたら、すぐ「範子先生胃カメラしましょう」と仰ったのだ。ああ、そう、そう、その前にいつもの子どもたちの検診においで下さったとき、「のりこせんせいお元気ですか」と声をかけられた。これは後から伺ったことだが、医者の目に色白の私が気になられたのだ。神戸先生は保育園の嘱託医をしてくださっている。
  色白と書いたのは、、生まれて始めてお顔のマッサージなるものを経験したのだ。理髪店で顔剃りというのも結婚式以来かな、理髪店の奥様が「この顔剃りだけでも色が白くなりますでしょう」といわれ「まったく」と満足して鏡をみていた。
「エステなのよ」なんてふざけて、私には不似合いの言葉を吐いて
頬をたたいたりしていた。
神戸医院の胃カメラは6月1日、ごらんになるなり大きな病院をと紹介状を書いてくださった。それからはとんとん拍子,6日が診察、8日、9日が再び内視鏡CTと続き、13日が診察、手術は、21日と決められた。
実を言うと、ある頃からもし癌が見つかったりしたら自分で死に方を決めようと心の底で考えていた。息子が障害を持ち早逝したころから、医療とは看護とはと考えることが増えたのだ。
それは息子亡き後の看護士さんたちとの出会いにも起因する。息子が逝ってから看護学校へ講演に行かせていただくことも増えた。過剰診療、過剰投薬はいらないと意思表示した息子、それは何を意味するか考え続けていた。
  手術はしないと決めたが、癌クリニックなど3箇所セカンドオピニオンをうけ、手術をしてその後身体の養生を重ね元気になる道をという方向に心が決まった。というわけで入院、翌日手術前のリラクゼーションとして外泊、我が家に帰りこの文章を書いた。
  とここまでは経過、生まれて始めての大手術の経験その後はまたこれから書くことになる。
  時間の流れ方というのは不思議だ人によってその事象によって早くも遅くもなる。この2週間、仕事の段取りもあわせて驚くような速さで時が進んだ。
「今こそが人生なんだ」と昨夜のラジオ深夜便で語ってくださる人がいた。ユーモアたっぷり思わず吹き出すようなエピソードが続いたのだが、「今が積み重なって人生」というのを途中から夢ごこちで聞いた。そんな日々をまたあらためて送っていくために手術を受けよう。
  さて、ここからは一ヵ月後の報告、手術は大成功、退院して食養生代替胃袋、実は小腸を育てている。人間の身体は不思議だ、少しずつおいしく食欲も出てきた。痩せがまたも4キロ痩せたものだからそよ風にも飛びそうだ。
  その後色々皆さんがご心配いただくので open the ganchan いうことにした。このしたたかなやんちゃと上手に付き合っていきたいと思う。
嬉しかったのは「やまのこの子どもたちの日々を第一に、お見舞いは厳禁」という私の願いを聞き入れてくれた保育園のやまのこ家族たち。いつもの夏が明るく元気な子どもの姿を添えて送られてきてどれほど安心したことか、「飛行機に乗ってスペインへ行ってきます暫く会えないけれど」と子どもたちに声をかけて、入院したのだが、これを知った友人が「おーい バルセロナの空は青いですか」と電話をしてきてくれた。沢山笑って免疫力がアップしたしだい。

 

 
 
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